昨日は、文京区にあるカフェ「Kamulier(カムリエ)」を訪ねた。
「噛むリエ」を意味する名前が示すように、病気や加齢によって「噛めない」「飲み込めない」方々にも、家族と一緒に食事の美味しさや会話を楽めることをコンセプトに、歯科医療器機メーカーのGCという会社がオープンしたカフェだ。
「いつまでも何でも美味しく食べられる」ことが、人生にとってどれ程素晴らしいことかは、病気になったり年をとって初めてわかる。
口や歯の機能が落ちて、噛めない、飲み込めないとなると、だんだん流動食のようなものに偏って低栄養で弱るだけでなく、噛まないことで認知症のリスクが高まる。
「Kamulier」では、飲み込みやすいスウィーツ(美味しいです)が食べられるだけでなく、冷凍で全国どこでも届けてくれる。
また、ともすれば飽きやすいレトルト介護食を使った料理教室や食べやすいおしゃれな食器等も販売し、専門家が噛む楽しさをサポートしてくれる場所だ。
「食べられる楽しさ」は、それを失って初めてわかる人生を豊かにしてくれる生活の質そのもの。
いつまでもできるだけ多くの人が、この楽しさを享受できるよう、「Kamulier」のような場所が各地にできてくればいいなと思う。