サッチャー元首相との思い出
2013.04.09
実は1997年に、私はサッチャー元首相の講演会を東京で開催した。
サッチャー女史は開演40分前にSPを連れて、会場の東京国際フォーラムに到着し、すぐ私との打ち合わせに入った。
かなり細かい進行の打ち合わせだった。
だが開演10分前になると、「山田さん、ホールまで何分かかりますか」「さぁ、もう行きましょう」と、打ち合わせも途中で切り上げ、席を立ってすたすたと一人で歩き始めた。
そしてステージの袖で、立ったままじっと出番を待つ女史に、椅子をすすめても「No,thank you.」と答えて、「ところで、今日の入場料はいくら?」と聞かれた。
私が「8000円です」と答えたら、「なおさらお客様をお待たせしてはいけませんね」とやんわり。
日本の政治家とずいぶん違うなぁ…と感銘を受けていたら、お付きの英国人のスタッフが、「彼女はいつも学校の厳しい先生のよう」とニャッとウィンクした。
ここがサッチャー元首相が今一つ国民からの好き嫌いが分かれている理由かもしれない。