新年あけましておめでとうございます。
大きな天災と混迷の人災の中で過ぎ、「辛い門」となった辛卯(かのと・う)の平成23年から、壬辰(みずのえ・たつ)の平成24年を迎えました。
「壬」は「妊」「任」。新しい命(時代)の胎動をはらみ、人々に責任を担わせる年。「辰」は「振」。時代が大きく揺れ、「今まで」が瞬く間に「過去」となって振るいにかけられる年。
おそらく来年の「癸巳(みずのと・み)」の最後の「陰」の年を経て、再来年の「甲午(きのえ・うま)」の「陽」の循環が始まるまで大変化となるでしょう。
その中で新しい時代を創っていくのは、付和雷同せず信じた自分の使命をひたすら追求する人。過去の成功体験などもきっぱりさっぱりと脱ぎ捨て、「本日開店」の心意気でゼロからかつてない困難に挑もうとする人です。
さて今年は、台湾、ロシア、中国、米国、韓国、そして北朝鮮など、わが国を取り巻く国々の国家指導者の交替時期を迎え、何が起きてもおかしくない国際環境にわが国が置かれます。またヨーロッパでの金融、財政危機の行方が世界経済に大きな影響を与え、デフレと超円高にあえぐ日本経済にさらに打撃が加わりかねません。
その中で野田首相は、将来の消費税増税と社会保障のレベルダウン、議員や公務員の大幅削減、武器輸出三原則の緩和や集団的自衛権の行使への外交防衛政策の大幅転換など、与野党や国民にも不人気な政策課題にも取り組んでいくことになるでしょう。
そして、もし野田首相がそれだけの信念を貫いていけば、必ず政権は行き詰まり、遅くとも6月の通常国会会期末には、昨年の「管おろし」ならぬ「野田おろし」の嵐が吹きまくることになります。
その時です。野田首相が「大石内蔵助」になるのか、それともただの「昼行灯」にしか過ぎなかったのかが試されます。私は30年近く彼と付き合ってきて、彼はいざとなれば「大石内蔵助」になってくれると信じていますが。。。。
「その時」がくれば、今年こそ必ず「真に日本を愛する」多くの皆さんと、日本政治の「大転換」につなげたいと決意しています。
「新しき年の始(はじめ)の初春の 今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)」(大伴家持 万葉集)
「降る雪が積もるように、めでたきことが重なっていく年になってほしい」という願いを込め、大伴家持が不遇な時代に詠んだ歌です。
厳しい冬のあとには、必ず暖かい春が待っています。